遠くで明かりを 灯したままの 街の香りをのせた風に 吹かれていた ネクタイの結び目は 出来るだけ緩く 謳えるだけの愛は歌った いつか大人になる前に 厚くなった瘡蓋を剥がす前に 約束の一つくらい 果たしておこう このまま国道20号を進んで あそこにみえる月を 取り戻そう 君の瞳に写った その天の川の 星の数を数えるように 言葉は残しておいたよ ボールペンをノックした あの音に 似た恋の鳴き声を聞いた ワイシャツの袖をたくし上げて 謳えるだけの空を仰いだ この道を 進んでゆけばあの子の家がある あの夢見たあの街がある なぁ、 背広を着こなせてるあいつらと 俺の何が違うんだ 毎日ちゃんと生きてるじゃ無いか 報われない日々に粉々に砕け 散っても その破片泣きながら拾い集めてる 叶わなかった夢終わっちまった恋も 愛も 諦めろって言ってくれよ 自分じゃ諦めなんかつく訳ないんだ 月が綺麗ですねと言ったあの二人も 消えてしまいそうで このまま国道20号を進んで あそこに見える月を撃ち落とそう 君の頬を伝って行った流れ星を 思い出さないように 思い出さないように 思い出さないように 時計は壊しておいたよ