Track by沈む鉛
ねえまだ陽は落ちないのに あなたはまたそうやって 生き急いでしまうのね ほらそうやって先を行く しばらくぶりの雨が降り 私は死化粧をし ベタつく黒く長い 髪をかき分ける 渦巻く煙に身を絆され うだるような暑さに8月は進む みんな同じ顔をして 口に咥えたほおずきに マッチ棒で火をつけて ひと思いに吸い込んだ たゆたう水面に灯りが映り 鬼の眼は悲しく美しい たゆたう水面に灯りが映り 鬼の眼は悲しく美しい