ひとつの影だけが伸びる交差点 行き先を問う風に名前を 返せずにいる それでも進むことが選ばれた 答えなら 迷うことでさえ 意味になるはずだから ひとりでいられる世界に ふたりで奏でた余白は 孤独の形を知ってる 消えてく 曖昧に溶ける境界線 不確かなままでもいいから ここにいる 満たしていく 沈黙を包んだまま揺れる信号と ひび割れた景色に足音だけが 馴染んでく 交わしたはずの言葉さえ すり抜けていくけれど 誰のものでもない 静けさがそこにいた 選ばなくても生きられる 時代に滲んだ光で ひとつ分の温度がまだ 胸の中にある 理由を持たない歩幅でも 同じ速さで揃うなら ただここに 残っていたい そっと交わる時間を 失わぬように ただ 確かめた (すれ違う灯りにも意味を探した 日々 正しさの輪郭が揺らいでも 構わなかった 寄り添うよりも交わらない軌道で 重ねていくことに意味を宿せた 消せないものが増えていくほど 手放せるものも増えていく 何も持たずに選んだ場所で ただ、ただ一筋に 名もないまま輝いて) 流れていく日々の中 残る輪郭 形にならぬ想いを 置いていけないままで 消えそうな声のままでいい 重ねた日々が響いてる 忘れはしないよ 描いた未来へ 形にできない願いが 今もどこかにあるのなら この場所で答えにしていく ここにいる