どこかに置き忘れてしまった 思い出は、 月曜日の燃える ゴミに出されたみたいだ。 海辺を走る青い列車、 春に置いていかれた僕は。 いつか見た君の髪揺れる二番線は、 僕の知らない町に 続いていたみたいだ。 海辺を走る青い列車、 君を置いていけない僕は。 シーサイドライナー、 僕を連れて行ってくれないか。 いつか見たあの子が消えて 行ったあの町へと。 甲斐性のない人間と、 咲き遅れた梅の花。 シーサイドライナー、 僕はこの町には戻れない。 3分経ったカップ麺と 三日前の飲みかけのコーラ。 週刊少年ジャンプなんてしばらく 買えてないな。 窓越し見た男の顔は、 髭面で汚いもんだな。 海辺を走る青い列車、 青い春の唄など歌えぬ僕を置いて。 シーサイドライナー、 僕は君を愛していたんだ。 いつかみた花火と消えて行った 思い出はね。 シーサイドライナー、 君は僕を愛していたかな。 失くした指輪、 言の葉に乗らずとも 青い列車に乗って。 シーサイドライナー、 僕を連れて行ってくれないか。 いつかほら、 あなたと消えて行ったあの町へと。 どうしようもない人間が 最後に落とした一滴と、 シーセイドグッバイ、 僕は違う街で生きていく。
