立ったぶん座っちゃうぶんに善し そんまま寝ちゃってっから悪し ここらで警策を頂きとうございまし バシ バシ バシ あの日に食らった衝撃と目覚めは いくら座ったって見付からず 結局現状に胡坐掻いて お尻のおできが痛んで横になる毎日 一休さんより長い一休みに どうにも肩身を狭く感じ 頓智も 関係なしに端っこばかりの居所 一言目に手間取る 腹の底へ辿るも空っぽに戸惑う 本当はじっとなど してばかりいらんないと悟る 座る 座る 座る 座る 思い返されるあの書き綴り 続けていた日々が もし写経と 同じものであったとすれば もとより私の中に無かったと 言っていると 同じではございませんか た、たぶん違うはず と示すため 二百六十二文字にまとめ 切れない言葉が この内から満ちては溢れ 出てくれますまいか などと雑念三昧に至れば バシ バシ バシ 己を罰したがりな私から漏れ出すは 自戒ばかりで南無三 板床にこぼれるそれらを拭い取る 雑巾がけを するにすぐに至れれば 何の気兼ねもなく 物思いに耽られるか 嗚呼、 和尚しゃまの額をこねくり回して 掌を皮脂で塗れさせれば あめんぼみたく 物思いに沈まずにいられるか 覚まさるる日がまた来るのならば こぼしながら 拭いながらであれ 端で座して待ち続ける ふんっ 座る 座る 座る 座る 座る 座る 座る 座る