真新しいことがしたい 風景は褪せて見切れる 買ったばかりのコートが着たい 暮らしに溶けては混ざる はずれた予報にいら立ちながらも 靴を履く日々を見ていた 春 まんなか 風のままにいよう 迎えを待っている ずっといたい、ただ そこにあるはずの声が遠く 忘れても変わらないでいて 忘れないよう変わらないでいて 忘れても変わらないでいて 夕べのぼくらにさよなら 記憶越しのぬくもり 指先は覚えている とっておきの言葉さえも 形ごと失われる 剥がれ落ちたまま 光を灯さぬ眼の真横で 実を結ぶ日を夢見ていた 優しさと臆病の間で 手を繋ぐ日を夢見ていた とりとめない 話をしていた 微かに覚えている 君のことだ 揺いだ季節に さらわれて 向こう側で暮らしてるんだろう 笑い合って暮らしてるんだろう 向こう側で暮らしてるんだろう 夕べの僕らに 花びらに影 選り分けた言葉にはアイロニー 揃わない賽の目 それでもまだ 心はここにある 春 まんなか 風のままにいよう 迎えを待っている ずっといたい、ただ そこにあるはずの声が遠く 忘れても変わらないでいて 忘れないよう変わらないでいて 忘れても変わらないでいて 夕べのぼくらにさよなら 忘れても変わらないでいて