一つの埃も残さぬように 木曜日だけは部屋を片して 引力に吸い込まれていくみたい 君を迎えに改札へと急ぐ 昨日見た映画や 仕事の愚痴を お酒に任せて「また喋りすぎた」 と落ち込む癖も 愛おしいけど 知らない 週末の瞳には なにが映っていて 誰と会ってどんなふうに 笑ってるの? 君と裸になって 肌に触れて 幾度とない夜を越えても 素直に聞けたなら どれほど気楽だろう 今を壊さぬよう今日も 笑いに隠した ねぇ?週に一度の恋人よ いつまで君といれるのかって 考えてしまう お風呂上がりの君は甘い匂い 持参したヘアオイル「出しすぎた」 と言って僕の 髪でふき取るようにつけるから 金曜の朝は寝癖がマシになる 背を向けながら 眠ってた君も 顔を寄せるようになり 素直な君に会えたのか? なんて想像しても 悲しくなるだけ 帰ってくる答えは いつも曖昧なまま 都合のいい言葉で取り繕って 面倒なことは言わない 消耗品? それでも来週の君を待つ 惚れた腫れたの恋愛じゃない 儚く脆い 惰性の匂いがしても 「友達」じゃ辛いけど 君を失うくらいなら 何も言わずにそっと 寂しさを満たすよ 週末の瞳には なにが映っていて 誰と会ってどんなふうに 笑ってるの? 君と裸になって 肌に触れて 幾度とない夜を越えても 鳴り止まぬアラームに 起こされた朝に よその誰かに振り向かぬようにと 呪いをかけるように そっとキスをした いつも通り布団奪って寝てる 夢見る君よ 「また来週」とスマホ光るうちは 今のままでいい