~♪~ 君の住む故郷ではもう季節が 海峡をゆらゆら渡り始める頃 僕は都会の電車の中で ふと君の 懐かしい横顔 思い出せなかった ドアにもたれ人と人との間で 踏みつけるのは自分の影ばかり 赤い文字のスポーツ新聞の 向う側で誰かため息をついた もうそろそろ帰ろうと 帰らなくちゃいけないと 思いはじめていたんだ 改札口抜けた処で 立ち止まっている僕に 誰も気づかないそんな街角 ~♪~ 君はまだ「愛」や「夢」や「希望」 そういった 懐かしい言葉を 笑いはしないだろう 僕はもうコップ一杯の 水と引換えに「嘘」なんて言葉を 飲み込める様になった 誰も彼も網棚に笑顔を 置き忘れたままで足早に歩く それもこれも まるで街がすべて悪いと 圧しつけているけれど 都会はけっして人を 変えてはゆかない 人が街を変えてゆくんだ 人と人との距離が心に垣根を 静かに刻みはじめる もうそろそろ帰ろう 帰らなくちゃいけない 僕が僕でいるうちに もうそろそろ帰ろう 帰らなくちゃいけない 君が君でいるうちに ~♪… ( ! ! ! ! …)