彼が話す真実など 夢を見るより不確かさ すすけた窓の すきま風だけを分け合ったさ 彼はただ睨んでいるだけで、 本当は何にも見ちゃいない もう手遅れって時にだけ 優しく笑うのさ 悲しい位に悲しみの無い 永訣だけが胸の中さ 誰か彼を見掛けたら、 何だっていい 言葉を掛けてやってくれ 冬の窓に指の皮脂で描く願いが 彼の全てになっちまう前に 彼は人が羨む物にしか 興味を持たないが 無意味と無意義の違いだけ 誰よりも知ってた 届くかどうかなんて まるで重要じゃない 生きたアリバイの証言歌さ 廻り行く時代に俺も 言葉や声や面影さえ無くした時 灰皿に化けた空き缶みたく 残された価値を 無理にでも探すだろうか? 誰か彼を見掛けたら、 どうか伝えておくれよ今でも俺が 冬の窓に指の皮脂で描く願いみたく 湿気た詩を唄ってる事を