その手で押したシャッターが 焼き付けた記憶さえ 前触れもなくどうして 見失ってしまうのかな その目で写した"今"が かけがえないと知ってて 手放してしまったあとで どうして初めて気づくの 生まれた瞬間 まわり出したフィルムの端っこ 「人生」なんていう仮のタイトルが 小さく記されてる 大事な思い出は 色がついてる 心動いたとき 君が彩った それが目印になるからね 時が過ぎたって 見つけだせるよ 苦しくて 消せなくて それでいいと思ったのに たぶん いちばん簡単なのは この眼をつむること 背けたい やり過ごす時間は全部 色なんて持たない 無色のネガのようさ 昼と夜がある 世界は今日も 動き続けてる だから きっと 大事な思い出には 色がついてるんだ あの日会えたから 輝いた その目印をたどればいい 時が過ぎたって 思いだせるよ