都会で歩くこともずいぶん 上手くなってきて 乗り換えもうまくいく 確かめたいことだって今はもう 覚えていないけど わかった気でいるよ それでも時々思い出している 各駅停車を乗り過ごした時にも いつでも車で迎えにいったことと ミルクを入れなかった コーヒーの苦味と 綺麗な月とそれを見惚れていた 横顔をまだ覚えているよ 素直に言えば忘れられないんだ 始発列車よ 動き出さないで 思わせぶりな態度も 今なら我慢できるけど もう遅すぎるんだね 寂しさを埋めたいのに お互いを許しあえずいて 苦しんでいた日々も 対した理由も見つからずいて 醜い言い訳が積み重なっていく 約束などないから どこでも行けばいいよ だけどこれだけは忘れないで欲しい 窓を開ければ 月が見えるから この部屋をまだ出て行けずにいるよ 素敵なことかい? ジョークにしたって 時計の針が動くことはない 空が白めば 春の風が吹いて 始発列車が動き出していく