景色がぼやけるビニ傘 滴がぽたり落ちて まるであの日のプラネタリウム 狭い世界は不正解 あの日に忘れた傘は 今頃、誰かの元へと 無邪気に水たまり 歩いた季節も遠ざかって 強がってしまうんだろう 二人を繋いでいたのは雨 二人を引き離したのも雨 なんて皮肉な。なんて一途な、雨 ふと見上げた空は、晴れ。 ずぶ濡れになった左肩 顔に触る雫はきっと明朗 木漏れ日まではほど遠く いつまでも静音 —あの日を忘れたことは 今頃、君は誰のことを— 無邪気に笑えた春の季節よ 逢いたくて会えなくて 今も微熱の二人を繋いでいたのは雨 二人を引き離したのも雨 なんて皮肉な。なんて一途な、雨 ふと見上げた空は、晴れ。 君の秘密が、僕の秘密が雨 空だって強がって、晴れ。 いつだって君に幸あれ。