空白に染められた空を 時計の針が泳いでゆく。 空白に満たされた空を 病的な雲が全部食べてしまった。 空っぽだ。 空っぽだ、空っぽだと嘆くうちは 未だに空っぽという存在に 満たされているということにも 気付けない 空虚な日々です。 嘘が入り込む隙間もないくらい 本当が敷き詰められていれば あなたを探す必要なんて どこにもなかった。 それなのにどうして? おかしい、全部おかしい。 バケツから溢れ出した水のように 漂い移ろう世界の真ん中で僕は。 本当と本当の間で 嘘はいつの間にか 嘘にも本当にもなれないでいた。 言葉ってもっとさ、 もっと、もっと、もっと。 本当に伝えたいことほど 伝えるのは怖い。 私は言葉がわからなくなった。