二人は二つで 一つのベッドで 二つの夢を別々に見てる 一人と二人は水のように 何処にも行けず 何処にでも行けてしまうよ 一言多くなってゆく ふたをして 見向きもしないように 隣の夫婦が 「将来の私たち」と言って 笑ってたっけな 現実と夢に線引きをした 隣の芝生は 青すぎて とてもじゃないけど見れないな 自分の立つ地面と見比べた 二つのうち一つの腕を絡めて 1+1の答えも知らずに居たんだ 片方の靴下が無いな 探しても見つからないんだろうな 隣の部屋から 日曜日の20時に響く笑い声が 会話のないこの部屋を切り裂いた 深夜ベランダ 流石に何か羽織らないと 少し肌寒いな 部屋よりはマシな気がするけれど 服のままシャワーでも浴びようかな 風邪を引く気がして辞めたんだ 隣の夫婦が 「将来の私たち」と言って 笑ってたっけな 現実と夢に線引きをした 隣の夫婦が 「将来の希望」にそっと微笑んでた 大切なものが増えたみたいだ