時計は夏のまま進んでない。 記憶は鮮明なまま薄れていない。 君の見てた空は、やけに青くて 何故だかわからないまま 日は暮れていった。 移りゆく季節にさえ 気づきたくない僕らが居た フワフワと滲むひと粒の光 触れれば消えてしまいそうな瞳は 何かを見つめて、遠いその先へ。 夜風に吹かれていた。 あれからもう何年の時が過ぎて 何度の夏をひとり迎えただろう? 伝えたい一言が何なのかすら わからず、僕はただ君に会いたいと 願っていた この空はあの日から ずっとやけに青く、綺麗だ 今君はどこで、 誰とこの空を見てますか? 居るはずのない場所で、 ふと気付くと、 居るはずのない君を いつも探してしまう 似た背丈や髪、香りも仕草も 全部あの日のままの君。 フワフワと滲む、ひと粒の光 触れれば消えてしまいそうな瞳に 何を伝えられただろう? 何を写せただろう? それはもう誰も知らない。 何年後の夏も君を忘れない