牡丹の様な お嬢さん シッポ出すぜと 浜松屋 二の腕かけた 彫物の 桜にからむ 緋縮緬(ひぢりめん) しらざァいって 聞かせやしょう オット俺らァ 弁天小僧菊之助 以前を言いゃ 江の島で 年期づとめの お稚児さん くすねる銭も だんだんに とうとう 島をおわれ鳥 噂に高い 白波の オット俺らァ 五人男のきれはしさ 着なれた花の 振袖で 髪も島田に 由比ヶ浜 だまして取った 百両も 男とばれちゃ 仕方がねえ つき出しなせえ どこへなと オットどっこい サラシは一本切ってきた 素肌にもえる 長襦絆 縞の羽織も 南郷に 着せかけられて 帰りしな にっこり被(かむ)る 豆しぼり 鎌倉無宿 島育ち オットどっこい 女にしたい菊之助