すっころんだオレは アタマを強く打って 意識不明となり 少し死んでみました なんとオレはベッドの上の上 天井に近い空中にいるのだ そこから家族の悲しむ姿を見てる みんなの声はやがて遠くなりて オレは高いところにのぼっていく 天にものぼる心地のよさで... 光の輪の中を何度も何度もくぐり 苦痛も恐怖もないよろこびの 世界が見えはじめた 体感してるこの世界を 見たことないのに 知ってるのはなぜだろう そう思ったとき オレは帰ってきてた ベッドの上に帰還したオレは 生きかえって わかったことがひとつある この頭脳の中の機能について... これはヒトの中に 生まれながらにして 持つプログラムだと ヒトが死ぬ時に働くのさ 最後の快楽なのだ だが果たして あの具体的な体感は 脳の中だけの出来事なのなのか オレはたしかに 部屋の上をとんでいた すっころんだオレは アタマを強く打って 生と死の間をさまよい 少し死んでみました 少し死んでみました