水面に 静かに揺れる 星さえ 凍つくような夜 あのとき 手を握れたなら どんな顔 しただろう 振り子は 正しく揺れる 『時間』が ぼくらを 別つとき 振り向き 名前を呼んだら 笑いかけて くれたろうか あふれる 想いを 告げるとき どんな言葉で うたおう 隠した 願いを 綴るのは 何色のインクだろう 手紙よ、届けてくれるなら あの子に どうか伝えて。 「誰より 君を、想っている。」 孤独な夜も 炎が 静かに揺れる 蝋燭 やわらかく香る部屋 戸惑いばかりの 右手は 虹色に 汚れた 振り子は 正しく揺れる 『時間』が ぼくらを 別つとき 「いやだ、」と 手を伸ばせたなら 君は 取ってくれた、ろうか あふれる 想いを 告げるとき どんな言葉で うたおう 秘密の 誓いを 綴るのは 何色のインクだろう 手紙よ、届けてくれるなら あの子に どうか伝えて。 「いつでも 君を、願っている。」 凍える夜も 「君さえ、笑ってくれるなら ぼくは なんだって、しよう。 君さえ、望んでくれるなら なんにだって、なれるよ。」 言えない言葉を 打ち明けた 手紙を また 破り捨て それでも ただ 君を、想う。 届かなくても 届かなくても…