錆びた欄干に身寄せ 耀う常世せせら笑った おぼつかぬ赤子のように 無垢でいてと願うは我儘だ 誰かが悪いとか誰かのせいだとか 衒った君の心 綺麗に裂けてゆく 叫び出す 曇天の隙さす 月の顔眺めて 衝動のまま走るよ 君となら闇に呑まれても 「全部全部僕のせいでいい」 と笑った 溶けた宵忍ぶ影に あやし定めと沈んだ静寂 弄ぶ童のように 贄となるは幼気な遠い過去 悪意の無い正義 押し付けられた善意 傾く秤ごとこぼして笑った 虚勢はって毒を撒いて 根を張り春を待つ君と 笑った 曇天の隙さす 月の顔眺めて 衝動のまま走った 君となら泥に塗れても 「全部全部君とならいい」と 笑った