陽が沈む 凍りついた 真夏の海 情熱をそぎとられた 伝道師 道端に投げ出された金目のもの 明日の朝この世界は死んでいる 扉を閉ざした凱旋門 魂ぬきとる石畳 十字架さびつく教会の 主人を亡くした鶏が うなだれ棺をつついた 最期の朝陽も二度とは届かぬ Dooms' day ……10、9、8、 7、6、5、4、 3、2、1、0…… 鎖を解かれた罪人は 刹那の狂気に乱れ落ち 息吹をむさぼる臨終に 行き場をなくした祭壇の 炎が静かに消え入る 間もなく地上は亡霊の棲み家 あゝ祈りもあがきも空しく 最期の夕陽をはかなく見つめる Dooms' day