赤信号が濡れた横断歩道に映る ぼくら以外の人類は もう寝てしまった水曜日 君とただ 人差し指でつながったまま あと100年はやみそうにない雨で 道路は黒い海のよう 君が笑顔に戻れる地図なら 海賊からぼくが取り戻すよ 光すらない海の底みたいな 孤独にのみ込まれても 君がその手を離さずいてくれたら ぼくの鼓動は いつも近くにある ねぇ 灯台みたい ファミレスの灯り ぼぉっと光る 心の位置がいつもより 沈んでいる水曜日 水たまり 映し出された もう一つの街 もう一つの今日 もう一人の君とぼくが こちらをのぞいてる 忘れたはずのあの日々 まだ心のひだで 膿んでいるんでしょ? いつか自分でも逆らえぬまま 自分にサヨナラしそうな日 君がこの手を離さずいてくれたら ぼくは君の手を握り返すよ 信号が青に変わる 海図もない海へ ぼくと一緒に… 月も星もない海に浮かんで 全てをあきらめてしまう夜 君がこの手を離さずいてくれたら ぼくが必ず朝日を連れていくよ 黒い海の底みたいな 孤独にのみ込まれても 君がその手を離さずいてくれたら ぼくの鼓動は いつも近くにある