ふっ、と 浮かぶ白い息 すっ、と 溶けて消えた そっと手繰り寄せたのは 遠い過去か…夢か? 手のひらがまだ少し 熱いような 冷めたような 痛いような… 握りしめていた指先がどこも指せず 見上げれば 無情に降る雪は季節を知らせるだけ 掴めないままに追い越してゆく時を 今は見送った 「そうだ…」 古い思い出が今日は優し過ぎて そっと呟いた空を抜ける風 抱いてた 叶わぬもしもを思う 「このままに あの時を…」 言いかけた 時の色彩は褪せてゆくものと知って 見渡せば 霞む街が白に埋もれて色を無くす でもここにあると 胸に重ねた街の色とこの想い あの日結んだ小さな約束 結び目が解かれるとき 気づくの ─Everything is Changing─ 見続けた夢の後を すべて連れ去り舞う粉雪 散りばめた光 ただ見惚れてた時を 今は信じていたい