あぁ高速道路を走るあの怪物 あやつの正体を儂ゃ見たんじゃ 夜空を割いた一つの星が 燃え尽きることなく地上に落ちた 誰かの願いが届いたんじゃな あれはいつか死んだはずの 少年の強い魂なんじゃ それがあるはずのない肉体で蘇り 帰るべき場所に向かって 走っとるのじゃよ 隕石の発する 特殊な磁気にあてられたのか それともただ単に ボケていただけなのか 老人は熱気を帯び 背筋を伸ばして語り出した! さぁあの子に歌を届けに! 高速道路をぶっ飛ばせ! いつだか飛ばした ハイエースより早く!何の為に!? そうだ愛だ! それを今はひとまず愛と呼ぼう! 会えるといいのぉ 今回もダメかもしれん 身体は今にも崩れそうな紛い物! 夜明けを待たず 闇へと消えるその前に 沈む夕日を追いかけろ! 目指すはあの町!2人のいた町! いつもの歌声が聞こえた 幻聴じゃないよね? 確かに聞こえた! だから「すぐに行かなきゃ!」って 目を覚ましてみると あれっ!? またマヌケをやっちゃったみたい 「バカと煙はなんとやら」 って言うけれど 知らずにこんな遠くまで アナタ置いて来てしまった ボクは生まれてきたんだ アナタに会う為に 今すぐに走ってくよ もう一度会う為に 「どこにいたって届いてんだから」 いつも言ってたでしょ? アナタと歌う為 ボクはお洒落に着飾って どんな遠くへも行くよ ボクは生まれてきたんだ アナタに会う為に 何度でも走ってくよ 何度も会う為に 体中ボロボロだけど この想いは本物 だから気付いてくれるよね きっとアナタなら 夜の高速道路走ってく どんな身体になっても走ってく もし君がボクに気づかなくても こんなんだからしょうがなくて 東京行きの車の流れ 尊い日々を君が忘れたっていいよ だってボクが今 ボクでいれてるのは 届いてるから ちゃんとボクの心に いつもボクの心に 貴方の歌があれば ボクはいつだって ボクでいれるんだよ ボクは生まれて来たんだ 今ただこの為に 貴方の声があれば それでボクは いつだって笑えるから