不眠症な街頭 うす明かりに溶けちゃいそうさ 午前3時 午前3時 それだけ 犬は鳴いていない 車走っていない 鍋の水面が 揺れてる 風は吹いていない 電車動いていない コンロの強火だけが ごーごーごー 理由の無い不安が 心臓で胡坐かいてる こんな夜でも 消えちゃくれない 午前3時 午前3時 世界にひとりぼっちとか 嘯いてる 午前3時 午前3時 左利きの神様 こっそり起きていた 虫が踊ってる 猫が歌ってる 冷たくなった両足重ねて 自分可愛さで ため込む我儘 頭上で回して 輪っかに見せかけ どーでもいーこと両手にかかえて 上手く転べない 煙草を吹かす 夜雲が揺れる 夢の輪郭すらも まともに掴めない さみしいけど ひとりでいたい 弱虫ぶら下げて どこかを歩いてく