夜がまた 心を塗りつぶす 君の声だけが 毒みたいに響く 「好きだよ」なんて 誰にでも言うのに 私だけ 壊れてくのはどうして? 触れたら最後 抜け出せない 甘くて苦い その嘘でも 私の中に 深く沁みて 息もできないのに… 愛して 壊して それでもいいの この痛みさえ 君の証だから 離れたいのに 離れられないね だって あなたは 私の愛毒 記憶の中 笑ってる君が 現実よりずっと やさしくて残酷 救ってほしくて 縋った夜にも 見捨てるような 目をしていたね 誰よりそばに いたはずなのに 一番遠い 君の背中 追いかけた足音だけが 闇に消えてゆく 愛して 苦しんで 染まっていくの あなたの色に 染められて透明 壊れたいのに 壊れきれない ねえ 私を 終わらせて この恋は毒 それでも飲む 消えてしまうくらいなら 記憶でもいい 幻でもいい あなたの中で 朽ちたい 愛して 壊して 全部あげる この命ごと あなたの檻でいい 逃げたいのに 逃げられないの ねえ あなたは 永遠の愛毒 —さようなら、 が言えたらよかったのに
