喧騒抜けだす旅人に 優しく揺れる焚き火たち 炎の前では誰ひとり 虚勢を張る者はない 街の瞳は値踏みを続け あぶれぬように削る命 秒針に追われる行列の中 一人が恋しくなる 1日過ぎて 一年過ぎて 走り続ける 時計外して 揺らめく炎だけが 時を忘れさせる 木々のさざめきが触れていく ささくれ胸を撫でていく どんな優しい言葉よりも 心地良い音がする 孤独につけ込む偽りが はびこる街では強さがいる 温度のない言葉の裏で 一人が恋しくなる 肩に降る雨 吹き荒ぶ風 耐え続ける 街を抜け出す さざめく木々の音が 言葉を越えていく 肩に降る雨 吹き荒ぶ風 耐え続ける 街を抜け出す 揺らめく炎だけが 時を忘れさせる 今夜 逃避行