私から私へと沈む 憶の奥 息は絶え 絶え 澱みに触れ 踠く様は…そう 宛ら「さようなら」の如く 私から私へと浮かぶ 憶の上澄み ゆ らゆら 微睡の中 不香の花が咲く 宛ら「泡沫」の如く 声は濡れて滑り落ちては 痞えて飲 み込む事も出来ず 喉を裂いて引き摺り出せたなら 相 見える事の無い 寂寞の哀 痛みに打ち拉がれましょう 「縁」 と言う名の手垢に塗れて 故に儚くもあり 然れども現を見せ 付けてくれた 暁は焼く…淡い夢を 白い闇はその手 に何の感覚も無い 人は虚空に何を見るか 私から私へと紡ぐ 憶の最果て 何を 望む? 群青に舞う 想の灰は…そう 宛ら「さようなら」の如く 彩を纏う言の葉が劈く色の無い私 虚の様に何も無く在れば 相見える 事の無い 寂寞の哀 痛みに打ち拉がれましょう 「縁」 と言う名の手垢に塗れて 故に「孤独」さえも踏み潰し己を晒 す 季を巡り 香を帯びた その軌跡に「 百花繚乱」 死生に灯は揺れている その鼓動は 「命の詩」 叩き付けた音の無い叫びは嗚咽に 溺れ形を成さぬまま 痛みに打ち拉がれましょう 「縁」 と言う名の手垢に塗れて 「人が触れた夢」は脆くも現と混ざ り合う 暁は焼き尽くす…黒い闇を 然れども 白い闇が覆い尽くす 私は夢見烏 人は虚空に何を見るか