ソとレとラの音が出ない 生活の構成音 夜明けを待っている 君と二人 そんな夢を見た 生きたくないが死にきれない だから笑う癖がついた お金がないのに頓着もないから コンビニによく行った 返済期限までに生涯を終えれば 無料だと思った 変わってしまった僕を 君には見せれないと思った 隙間に記憶の君を つめこめるだけつめこんでいく 枕の下でくしゃくしゃになった 絵は捨てないまま 君の頬に触れた時の 感触が 感触が 生きるのに充分なほど 鮮明に 鮮明に 明晰夢が見れた夜の 光景が 光景が また見たくてナイトダイブ ソとレとラの音どころか 足りない重低音 化け物に追われる悪夢の中で 夜明けを待っている 口座振替の用紙を出すのが なぜか苦手だった ヘラヘラと笑うたびに 心が安くなる感じがした 一万円もぽんと出せないのが 情けないと思った こんなんならもっと ありがとうとか 言っておけばよかった 記憶の君が笑う 瞼の裏の真っ黒なスクリーン ぼくもヘラヘラと笑う なのに気付いた時には泣いていた 君の揺れるワンピースの 残像や造形を 後先もう数十年の 永遠に 永遠に たかが三分そこそこの 芸術を 芸術を ただ歌い続けるために 君の頬に触れた時の 感触が 感触が 生きるのに充分なほど 鮮明に 鮮明に 明晰夢が見れた夜の 光景が 光景が また見たくてナイトダイブ いつか君を歌えなくなったら その時は僕のこと殺してくれ この歌を遺書にして残すから それで重罪は免れてくれ 立派な一軒家にでも住んで 何不自由なく生きて死んでくれ この約束の返済だけは ちょっと待っといてくれ なんて なんて