顔の無い彼と 両足の無い彼女と 僕らはいつも一緒だった 神社の境内 夕暮れ 繋いだ手を「ちょん切った!」 振り向いたら 誰もいなくなってた 影法師を踏み 夜がやって来る 僕の形が無くなって 帰る場所もない 寂しさ染み込む 誰も探しはしないね 春に咲く ウラメシヤ 真っ黒な彼と真っ黒な彼女と 透明な僕は除け者だった 団地の隅の塊 忘れられた密室で 腐る畳と壁と肉片 1人にしないで1人にしないよ 鳥居を境に指切り 夕闇の中に 赫く垣間見る 影法師を踏み 夜がやって来る 僕の形が無くなって 帰る場所のある 明日を夢見る 誰も探しはしないね 僕はまだ ここにいる 春に咲く ウラメシヤ