夜に浮かぶ光まで 手が届きそうな 痛み忘れた時 吐息に消える言葉は 静寂の海に 揺れては また沈んで 始めから 感じていた 壊れそうな 愛を 指先も触れないまま 遠ざけていく 今は一つだけ 胸に潜ませて 振り払えはしない 影が 囁く 迷わずに見つめて たどり着けるまで 蒼く翳り見せた あの月の下(もと) 霧雨頬を濡らして 洗い落とした 温もり知った時 吐息に消える想いは 静寂の海に 流れて 溶けていって あの時 欲しがっていた 不安定な 夢は 空白だけを残して 形を変える 今は一つだけ 胸に焼き付けて 背に纏ったままの 影が 囁く 迷わずに求めて 解り合えるまで 蒼く翳り見せた あの月の下(もと) 優しく 包むように 暖かな風が吹き 無数に咲き誇る 白い花 欠片が舞って 目覚めた瞬間 全ては消え去っていく だから一つだけ 胸に刻みつけて 慈しみと共に 決意を抱いて 振り向かず歩いて 力尽きるまで たとえそこに何も 無かったとしても 夜に浮かぶ光まで 手が届きそうな 痛み忘れた時