染まる壁が金網の影を映す 夕暮れに 白い階段二段飛ばして今日も 君は来た 渡す事頼まれた手紙 また今日も渡せずに終わる 言葉は雲のように融けないの 大声でさ 伝えたいけど その顔見ると、言えなくなる "ほっとかないで、 ずっと側に居て" 声に出せば壊れそうな季節だった 回る風が僕らの様子を探る 夕立ちに 口にすればするほど嘘になるよ 本心は さっきまでそこにあったはずの 雲はもうどこにも居なくて 引き留めなきゃ全部消えちゃうの 大声でも 届かないような 距離じゃないのに、 わざわざ呼んだ "ほっとかないで、 ずっと側に居て" 声に出せば壊れそうな季節だった ねえなんで? … さみしいな 手紙も風で飛ばされちゃった 壊れそうな季節の狭間で 心は雲のように融けないの 大声でも 届かないくらい 遠くに居たら言えたろうか "ほっとかないで、 ずっと側に居て" 声に出して届くうちに 大声でも 届かないような 距離じゃないのに、 わざわざ呼んだ "ほっとかないで、 ずっと側に居て" 声に出して僕は言ってしまった