外環通りのラブホが 外国のお城みたいで きっと昔の流行だろ、 なんて言い訳してしまう 2時間だけ走らせよう ほんの少し北へゆく ほんの少し無口になる 思い出す 恥ずかしい俺の街に 君がいて妙な気分 置き去りにされたままの 蘇鉄はただ揺れている “あらゆる想像に耐え得る 心を養っとけ"と 誰かが言った筈なんだ スケベな話の時だっけ わりといい言葉だと思わないかい? 少し窓を開けようか 「あなたが思い出す時は 出来れば楽しい事を」 そんな無理を言われたっきりの 人もどうしてんだろう 今は君が笑いそうな むしろ馬鹿な話ばかり 思い出している 思い出そうとしている 嫌な先輩がいたんだぜ 今そこで働いてる 友達もいた筈なんだ もう辞めてしまったみたいだ つまらない話ばかりでごめんよ つまらない街なんだよ 時々「素晴らしい世界」 毎日「冴えない暮らし」 「悪くない」「それもいいだろう」 今の俺ならば 見るだけ夢はタダで 今日に辿り着くと知らない 無敵のイメージを 思い出そうとしている 早く大人になろうってなぁ ぜんぜん悪い事じゃねぇってさ それも誰かが言ってくれたっけな すまん、どうでもいい話 あらゆる想像に耐え得る 心を養っとけと 誰かが言った筈なんだ どう転んでも未来だってさ そんなもんかなぁ思い出は そんなもんなのさ俺の話は どうなのさ、これから 何か食べに行こうか 君には君には あの頃話していた その通り伝えたい