水彩絵の具の雨が降ってた 不安な未来に怯えるように あなたのギターの弦は錆びてて 歌っている間に音が外れた <> どうしようもなく好きだった人が 夏の終わりには枯れ葉の保護色 いくつもの夏 いくつもの秋 <> 優しさの輪郭がほどけてく あなたの表情も薄れてく はみだした涙がキラリって 心のひきだしに墜ちてゆく <> これきりだねってあなたは駅へ 仕方がないから逆へ歩いた 歩道は海へと突き当たってて 空から海へと雲が雪崩れた <> 幸せの貌を装った日々が いつのまにか過ぎ子供も生まれた いくつもの冬 いくつもの春 <> 哀しみの破片まで飛び散って あなたの声さえも失くしてく よみがえる記憶がキラリって 心の裏側に降り積もる <> 優しさの輪郭がほどけてく あなたの表情も薄れてく はみだした涙がキラリって 心のひきだしに墜ちてゆく