忘れられない夜だけを 忘れたい夜があって だから大人は酒を飲むのです ふらつくつくづくむかつく 二人で歩いた帰路を 一人で歩く日常 飲んだ言葉が喉に触れるたび 胃液の味がした 君の名前は短い愛の詩 ぼやけた輪郭、なぞるよう歌う 何%のアルコールでも醒めない 考えるほど君は遠くなる 何%のアルコールで忘れるでしょう あなたと僕の全て ごめんねばかりでごめんと呟く リビングに響く映画の台詞 エンドロールは余韻を掻き分け つーっと伝っていく 君の灯りは鏡の向こう側 綺麗な私を写したかったな 何%のアルコールでも醒めない 考えるほど君は遠くなる 何%のアルコールで忘れるでしょう 私と君の全て 飲めや歌えやの宴の中 声や匂いを求めてしまうよ 宵闇の中の月を見て 君を思ってしまう 何杯飲んだろう 目を擦り開けた 呆れ顔のあなたが笑った 何%のアルコールすら要らない あなたがいて、ただ私がいる 何%の優しさで守れるでしょう あなたと僕の全て あなたは僕の全て
