リンゴは落ちるのに 月が落ちないのは 彼女には彼女の 事情があるからで それにしてはいつも 付かず離れないのは 僕等にも僕等の 事情があるからかい どうだろう 金木犀の香りみたいに 見えない 見えないけど 回る回るティーカップの中 投げ出されないように 相向かい繋いだ手に 気付けそうな気がした 僕等なりの事情あるいは 引力について 糸が切れたように 離れていった人を 不意に思い出した 孤独な星を繋いで 星座にしてみても 実際はどこまでも 離れ離れなのさ Oh, 回る回るスケジュールの中 しがみついてるけど 不意に糸が切れたなら 飛べそうな気がした その時そっと袖を掴む 君の手について 月が近い夜 僕も出来る限り 高く登ろう 些細な絆を集め 束ねては I Love you, I Love youと言おう 潮が引いて 満ちる度に 回る回るダンスホールの中 無事に逢えるように 人波すり抜けながら わかり始めている 花の香りほど微かな 引力について