もう何も覚えていなくて 忘れてゆく不安も忘れて 全部元通りになるまで 思い出すのは寂しさだけ サンセベリアのある部屋で 横たわった小さな月の影 さりげなく思い浮かぶ言葉 聞いたことのない懐かしさで 迷うことはないから月の夜に声を 辿ってゆく 会いたいよ 君の姿さえまだ 知らないはずなのに僕は 嬉しくて このざわめきの理由を心が 知っている 目を開ければ光の街 繰り返した人生の果てで 全部元通りになる頃 思い出せた僕らはひとつと サンセベリアのある部屋で 約束した小さなお別れ さりげなく思い浮かぶ言葉 囁き合う最後の答えは 「迷うことはないから 月の夜に声を辿って来て」 さようならは 言わなくてもいいね 君の姿さえ分からなくたって 大丈夫 この安らぎはきっと忘れない 会いたいよ 君の姿さえもう 知らないはずなのに僕は 嬉しくて このざわめきの理由を心が 知っている 心は知っている