赤く燃える砂紋が波打つ 夜のヴェールは風で解けた 月は闇を統べて 金砂 地上の星となる 砂漠の船を漕ぎ帰り着く 酷く荒廃した祖国の地 見る影もないほどに 想起 砂上のバラドゥン 耳に届くはずのない声に胸は締めつけられる 名さえ知らぬ兵士 国に殺された者よ 若き命を投げ 誰の記憶からも消えるのか 光無きは血を隠し過去を葬りさろうとしている 名さえ知らぬ兵士 国に殺された者よ 若き命を投げ 想いを果たせぬまま 砂漠に薔薇が咲く 無数に散った命の 弔う言葉もない けれどこの大地に平安を取り戻す 約束しよう