-朝- 朝になれば すべて忘れる 彼の記憶は 一日で消える 「はじめまして。君の名前は?」 尋ねられて 私は消え入りそうな声で 「はじめまして、」 そう 答える 「私の名前は……」 死ぬほど 声を嗄らして 願っても 私には 変えれない 届かないことが いくつもあって 神様も 死んでしまった 世界で 行くあてもなく 路頭に迷った 私は 空を仰いだ -昼- 変わらない空 笑った気がした まどろむ正午 窓の外 知らない街 「僕は誰?」 記憶を失って 499日目らしい 目の前の 君の事を よく知らないけど なんだか 愛しく思う 切なく思う 教えて 君の事 -夕方- いくつもの言葉を 君と交わして 僕たちは あてもなく 海岸を ふらり 歩いていた もしも 記憶を明日に 運べたら 赤く燃えてる 夕焼け空が照らす 君を 覚えてたい -夜- そうだ 君を誘って ルルル 夜空に オーロラ 探しに行こう そうだ 君を誘って ルルル 夜空に 奇跡 みつけに行こう はやくしないと すべて消えるよ はやくしないと すべて消えるよ 君の右手 掴んで 走った...... 壮麗な 光のカーテン 揺らいでる 夜空に オーロラの奇跡が 星と踊っていた 思い出した 泳げずに 溺れた街と 閉ざした心と 飛び降りた空の事 愛しい君の事 もう忘れないよ (忘れないで) ごめんね (ごめんね) 素晴らしい世界 (素晴らしい世界) 愛しい君 (愛しいあなた) もう忘れないよ