目を閉じても 眠れないまま 浮かぶのは 誰かの言葉 「がんばれ」さえ 遠くに感じて 呼吸だけで 精一杯だった 静まり返るこの部屋で 時計の音が やけに大きくて わたしの存在を 確かめるように 響いてる 「平気だよ」って 笑うこと それが癖になってたけど 心の奥ではずっと 誰かに 気づいてほしかった ねぇ もしも このまま 声をなくしてしまっても 誰かが 見つけてくれるのなら もう少しだけ ここにいてもいい 静かに 静かに 沈まないように 祈ってる 優しさに触れるたび 涙が 勝手にこぼれてた 「迷惑かな」って思ってしまう そんな自分が いちばん苦しかった 期待もしない 夢も見ない それでも朝は来てしまう 昨日より少しだけ 心が無になればいいのに もう誰にも 期待しない でも誰かに 抱きしめてほしい こんなにも矛盾だらけの わたしを 嫌いになれなかった ねぇ わたし 壊れても 誰かの何かになれるなら それだけで 意味はあるのかもしれない 強くなくていい 美しくなくていい ただ、生きてる それだけで 傷ついた夜の底で まだ 光は消えていなかった 名もない願いが 小さく灯ってた── だから今日は 消えたいとも 笑いたいとも言わずに この世界のすみっこで 小さく息をしてる 泣いてもいいよ 止まらなくてもいい 誰かが そばにいてくれるなら わたしは 沈まずにいられるかもしれない