気づけばいつものテレビと本棚。 駅まで遠回り。 まだ目の前霞む、夢。 気づけばいつもの よれたままのシャツ。 たまに目が合えば、 だるそうな寝癖も愛おしくなる。 窓から覗く桜の花びらが舞う頃、 これからあたしは、 どんな風に乗って 散ってゆくさだめなの。 今、最終回の雨が降る。 誰にも気づかれずに。 ねぇ。あたしを思い出してよ。 この暗い部屋の中。 おやすみ、また来世でね。 気づけばいつもの、日常は溶けた。 たまに目が合うことで、 狂っていく歯車。 窓から覗く桜の花びらが舞うころ、 気づけばあたしは 知らなきゃいいことばかりで もう疲れたわ。 今、最終回の雨が降る。 誰にも気づかれずに。 ねぇあたしを思い出してよ。 この暗い部屋の中。 今、最終回の雨が降る。 誰がどうなろうとも。 ねぇあなたがいればよかった。 だからね、さようなら。 おやすみ、また来世でね。 今、最終回の雨が降る。 いつもとは違う音。 もうあたしは、眠りたくなる。 このまま流れるように。 今、最終回が訪れる。 まだ幸せだったこと。 あぁ何千回も巻き戻す。 今までの夢の中。