降り始めた通り雨が あたしの肩を冷たく濡らす 頬を伝うその雫は 涙だと知って我に返る 掛け違えた答えが 二人の愛を変えた 過去に戻る力も 無いくせに強がりの鼓動は鳴る あの日見つけた恋の欠片は あたしの中でいつか消えたの? もう二度と届かないあなたの手を 思い出す理由さえもう無いの? 降り注ぐ雨はただ優しく こぼれ落ちてく涙をかばう 夕暮れが連れ出した雨の香り それだけが唯一優しい… 押し殺した涙声は 弱々しくもまだ震えて ウソなんだと笑いたいのに 最後の言葉はもう消えない 二人で話した夢 初めて繋いだ手も ただ全てがひたすら 胸の奥 現実を締め付ける あの日届いた恋の魔法は あなたの中できっと消えたの 出逢ったあの頃の夢を探す 意味の無いことだって分かってる もう少しだけそばにいたいと あのとき何故そう言えなかったの… 遮るようにも聞こえた四文字 言わないでと願ったのに… 歩き出したあたしの歩幅は あの日よりも不確かだけれど 覚束ない靴音に耳をすます いつかまた笑い合い逢えるかな 巡り巡る幾重の時間は それでもあたしの宝物で 何一つ色褪せぬ思い出だけ この胸にそっとしまおう この胸にそっとしまおう