花 落ちて 赤く滲んだアスファルト ベッドに沈んだ体はそのまま 手元に いくつかの本を置いて ランタンのように小さく道を照らす ある日を境に見失った自分 ひとしきり歩き歩き疲れて そもそもはじめから いなかったんじゃないかって 笑ってたけど乾いた音 会いたい人に 会えないことがあるよ これを読んだら君が なんていうか知りたいんだ 今日は不思議と 恥ずかしくない 金柑色の夕焼けが くすぐったいな 考えはまとめないまま 話すことにするよ もう一つもこぼさないように 人より 手放すのが上手なだけ そのせいでいまは 隙間だらけ ベランダにくる猫たちは いつも身勝手に くつろいで帰る 目をつぶって つまらんアルゴリズムから うんと遠い遠いところで 出会えたこの世界を奇跡と呼ぼう 暗がる心を照らす My Book 幸せが怖いと 思う時もあるよ これを読んだら君が なんていうか知りたいんだ 今日は不思議と 恥ずかしくない 金柑色の夕焼けが くすぐったいな 考えはまとめないまま 話すことにするよ それが僕の全てだから