日差しは容赦なく まぶた越しに届いた 政治もわからないのに 新聞を待つ朝 あの夏は彼方に 声は届くだろうか 消えないでほしいから ずっとずっとって言うよ 背中を小突くのは 母のかける掃除機 夢もわからないのに 作文を書く午後 あの夏が彼方に 二度と戻れないのに 行かないでほしいから ずっとずっとって言うよ もっとそばで見ててよ あれもこれも出来るんだ 活字苦手も直り 少女は大人になった あの夏は彼方に まだ遊び足りなくて 眠りたくないから 待って待って駄々こねてばかり あの夏よ彼方へ まだそこで待ってるなら ずっと消えないでほしいから 言うよ ずっと居てって あの夏は彼方に 古い作文のように