いたわり合って暮らしてきたね 愚痴一つ こぼさずに 尽くしたお前 死ぬことも 怖くはないのよと 見つめた 黒い目が たまらなく 愛しくなって 抱きしめた 温もりが この手に残る 小指の爪も 短く切って 花柄のエプロンが 似合ったお前 あなたさえ 良ければ それだけで 良いのと 寂しげにほほえんで うつむく影に すまないと わびている 今夜も一人 ほどいた髪が 素直に濡れて さめざめと 泣いていた 可愛いお前だけに 帰る日を ひたすら 待ちますと 言ってた あの頃の 優しさを 振り切るなんて もう一度 会えたなら 離しはしない