むかしむかし、あるところに、 不器用な男の子と、 少し気の強い女の子がいました。 違う世界に住んでいたふたりは、 ある日偶然出会い、 恋に落ちました。 男の子はやさしくて、 いつも振りまわされて、 女の子は手紙で、 いつも謝りました。 星が降るある日のこと。 男の子は手をとって、 こう言いました。 "愛してる。 誰よりも、君が思うよりも。 いつだって、 君のことで心はいっぱいなんだよ。 頼りないかもしれない、 でも必ず守るから。 ああ、どうか僕のそばに、 ずっと僕のそばにいてほしい。" やがて月日は流れて、 ふたりは歳をとって、 深い絆ができました。 相変わらず男の子は、 いつも振りまわされて、 女の子は、 やさしさに感謝していました。 星が降るあの日と同じように、 男の子は手をとって、 こう言いました。 "愛してる。 誰よりも、君が思うよりも。 いつだって、 君のことで心はいっぱいなんだよ。 頼りないかもしれない、 でも必ず守るから。 ああ、どうか僕のそばに、 ずっと僕のそばにいてほしい。" それからふたりは、 いばらの道を何度もきり抜けて、 時に嵐と戦って、 どんな時だって 互いに手をとり合って、 いくつも大きな奇跡を 起こしていきました。 "愛してる。 私も。君に負けないくらい。 いつだって、 君のことで心がいっぱいなんだよ。 今までも、これからも、 頼りにしてるから。 ねぇ、だから君のそばに、 ずっと君のそばにいさせて。" そしてふたりは、 いつまでも幸せに暮らしました。