やがて途絶えた道の 向こうに淀むものを その重さだけ 声も無く知っていました かりそめの朝 偽りの歌さえざえと 僕らの喉を鳴らした 無惨な凱歌 こんなに蒼く まだ蒼く月が光るから 夜は秘密を守れずに 唇を濡らす まだ永久(とこしえ)に 閉ざされた数多の扉を 届かぬ闇のその中に 隠して下さい <♪> 時を運ぶには 小さすぎる舟でした 舵を流して ただ波を漂いました 春の喘ぎが 憧れを育む頃に 傾きながら よろこびを歌い続けて <♪> ちりちり瞬く 冷たい鈴の音 瞳の深くに 花火を灯して モノクロで描く 研ぎ澄まされた絵のように 心を削いで その骨を晒せる日まで ただひとときを 生き残るために歌ってる 何も持たない僕たちの 不器用な凱歌 まだ永久(とこしえ)に 閉ざされたこの胸の中に ノイズのような音ばかり 散り散りに響く 夢より甘く まだ甘く 夜の旋律は 遠くなるほど近くなる 静寂の調べ こんなに蒼く まだ蒼く月が光るから 傾きながら 切れ切れに 僕たちは歌う