窓枠の形に日向が落ちて 浅くなる眠りの最中 聞こえたあなたの呼吸の音 愛を注ぐ それだけの為に訪れた一秒を今 その耳に、その脳に、 惜しみなく浸して いつかこの鼓動は止まってしまう 約束は到底役になど立たないから 今すぐに果たすことを 愛を注ぐ それだけの為に削られた生命を今 その腕に、その胸に、 抱きしめて満たして 小さな哀しみを重ねることを望んだ それがただ一つのわたしの幸福論 あなたさえ失わず生きていけるなら それでいいそれだけでいい この涙を誘ったのも この涙を留めたのも 愛しいあなた 目の前のあなた 同じように愛を、愛を、 愛を注ぐ それだけの為に働いた唇を今 その眼に、その瞼に、 閉じ込めて眠って