今でも覚えてるよ 君と二人で摘みに行った夏の面影 痛む足を引きずり 稲穂が黄金色に 風になぞられうねる波 ずっと見ていた 実りの時期に二人 くちづけもした 流れはさやか ふもとから そよそよ さわさわ あー 秋野菜の季節さ 待ちわびていたのさ いかがかな 今年の収穫は 手塩にかけた 一年の月日はただ徒然のまま 見えるものは何も変わらず ひとり僕は訪ねた 仔牛がやさしくはむ 僕が与えたうつろな夢 二度と恋せない 少女の殻をたたんで 君は消え去り 荷馬車は畦の 坂道を カタカタ ゴトゴト あーあ ふき ごぼうにサラダ菜 かぼちゃ にんじん 葉唐がらし…… ふき ごぼうにサラダ菜 かぼちゃ にんじん 葉唐がらし…… 秋野菜の季節さ さりげない風よそおう あの日から 指折り数え さよならする日々を 秋野菜の季節さ 待ちわびていたのさ いかがかな 今年の収穫は 手塩にかけた