ずっと見つめていたやっと捕まえた アスファルトにそっと 髪飾りだけを残して 非常階段を小さな手を引いて パパとママには絶対ばれない様に 暮らしが散らばった廊下は暗くて 浅い呼吸ちょっと 君に悟られない様に 淀む窓際で二人遊び 君が君がただ愛しいから その小さな口を塞いだ 不意に指の隙間から漏れた 微かな声が離れない 翳る浴室で一人遊び 離ればなれでは寂しいから その小さな顔を沈めた 浴槽の底こちらを見つめる 澄んだ瞳と目が合った いつもいつも傍にいたいから 空いた箱に君を仕舞った 陽の当たらぬベランダの隅で 見つかるその日を待っている