Track byていぬ & 鶏皮どん
(残留する雨粒に 降り注ぐ光は 屈折と反射を経て 分散した 非物体的で触知不能 極微で不可視 それでも 確かに そこに在った) 透明なベール被り 潤んだ草木 ゲオスミン香る 風が頬を撫でた 雲の隙間 陽射しに 顔を上げた (歪みなく刺す陽光は 余りにも眩くて 背を向けた そこに在った) 雨上がりの空に 残した涙の グラデーション 七彩 (なないろ) の花 (七彩 (しちさい) が咲く 雨上がりの空は 無を知覚させた そこに在る そこに在る)